昨日、安曇野市のタヴェルナ ラピュタというイタリアンに昼食を食べにお出掛けした。
そのお店は北アルプスの登山口に通じる道の途中、町からは少し離れた静かな場所にある。
玄関を入ると、名前のとおり「天空の城ラピュタ」の巨神兵や「カリオストロの城」のルパン、そしてトトロのフィギュアがお迎えしてくれる。
ホールも5テーブルほどで、仲の良いたぶんご夫婦が謙虚に営んでいらっしゃる、そんな落ち着いた雰囲気のイタリアン。
もしかしたら、小さい子供はあまりウエルカムではないのかもしれない。
いつ騒ぎ出すかわからない娘を連れていくのはちょっと気が引けたけど、旦那に連れていってもらう。
だって、だって、そこのパスタが食べたい!!
ランチタイムメニューの中から、パスタ・スープ・サラダ・ドリンク・デザートのセットを注文。ドリンクは100%のりんごジュース、デザートはプリンにした。
娘はまだ2回食の時期。家で離乳食を済ませてきていた。
以前書いたとおり食欲が止まらない娘。
大人の食事に合わせて子供用のおせんべいを食べ、麦茶を飲んでご機嫌で過ごしてた。
パスタを食べ終わったところで、デザートとドリンクが運ばれてくる。
お店の奥さん(とおぼしき人)がりんごジュースと一緒に、空の小さいグラスと短く切ったストローを持ってきた。
一瞬「何に使うやつ?」と思う。
旦那も「何のやつ?」と戸惑う。
どうも奥さんが、りんごジュースを娘に分けられるように気をきかせて持ってきてくれたようす。
ごめん、娘。
母は自分の飲みたいものを頼んだだけだよ・・・。
空のグラスの意味にすぐに気づかなかったのには理由がある。
実は、これまで娘に果物をあげていなかった。
というのも、自治体の育児支援の一貫で離乳食教室があって、そこで管理栄養士さんから「果物は甘いから、早くからあげると他の野菜を食べなくなる。最後でいい。」と聞いていたから。
果物はもう少したってからかなー思ってた。
奥さんの気遣いに気づくのと同時に、そのやさしさが嬉しくてその場で娘にあげたくなった。
「飲むなかな?どんなリアクションするかな?」と思いながら小さいグラスにりんごジュースを少し分け、娘に近づける。
娘は「え?なにこれ、おいしいやつ?」みたいな顔をしながらストローをパクっとくわえてちょっとだけ口に入れた。
「・・・すっぱ!あま!すっぱ!でもうま?」といった複雑な表情。
すぐに2口、3口と飲む。飲むたびに同じ表情するけど気に入ったみたい。
お会計のとき、ナイスアシストをしてくれた奥さんに娘にとって初めてのりんごジュースだったことを伝えると、
「えー!嬉しい!!ねえ、初めてりんごジュース飲んだったって!」
と喜んで旦那さん(と思う)に伝えてくれた。
娘はこれから先、こんな風にいろんな人に見守られながら大きくなっていくんだなー。と感じて嬉しくなる。
娘の初めてのりんごジュースはこのお店のやさしさの味がしたのかもしれないな。